今年も僕のところに届いた「混合ワクチン接種のお知らせ」。ついこの間狂犬病予防のワクチン注射を打ってもらったばかりなのに、またワクチン注射ですかね…(注射怖いです)。
「混合ワクチン」と言っても何が混合されているワクチンなのか、混合ワクチンがどういった働きをしているのか、混合ワクチンは打たないとダメなのかなど気になることがいろいろあったので調べてみることにしました。
結論、「怖い病気を予防するために混合ワクチンは毎年打っておこう!」ということになりましたが、混合ワクチンについて情報をまとめてみましたので是非ご覧ください!
犬の混合ワクチンとは
混合ワクチンとは、命を危険にさらす恐れがある複数の感染症から犬さんを守るために作られたワクチンです。
混合ワクチンがいくつかの種類に分かれている理由としては、犬さんの生活環境や年齢、もともと持っている免疫などにもよって感染する恐れのある病気が違うためです。必要に応じてご主人さんが選ぶことができるように種類が分けられています。
例えば僕は8種の混合ワクチンを毎年打ってもらっていますが、これはご主人と一緒にキャンプに行ったり登山や自然に触れる機会が多いため、野生の動物さんや虫さんから感染しやすい病気を防ぐ目的で選んでもらっています。
みなさんもお医者さんに詳しい説明をもらって犬さんの置かれている状況に合わせたワクチンの種類を選んでくださいね。
狂犬病ワクチンと混合ワクチンの違い
僕のような柴犬の場合、「ワクチン」と聞くと狂犬病予防のワクチンを思い出しますが、そもそも狂犬病ワクチンと混合ワクチンって何が違うのでしょうか。どちらもワクチンなので1回の注射で済ませることができれば、僕も怖い思いをする回数が減っていいのですが…。
狂犬病ワクチンはその名の通り「狂犬病」の抗体を、混合ワクチンはこの後お伝えする複数の感染症の抗体を、犬さん自身の身体で作るために接種するものです。「混合ワクチン」に狂犬病ワクチンも混ぜられれば一回で済みそうですけど身体に何が起こるか分かりませんからね。
狂犬病ワクチンと混合ワクチンを混ぜない理由というか「混ぜることができない」理由としてはいくつかあるみたいで、1つは身体への負担が大きくなること、もう1つは狂犬病ワクチンは義務化されていて、混合ワクチンは任意であることもあげられます。
狂犬病は人間さんにも感染してしまい、感染するとほぼ100%の致死率ということもあって毎年のワクチンの接種が義務になっています。注射を打ったらワクチン接種済みの証明書をもらえ、その後一年間、色々な施設を利用するときに必要に応じて提示します。
混合ワクチンも接種をすると証明書をもらうことができ、施設によっては提示する必要がありますが、僕の経験では過去に数回程度ではありました(なので証明書を忘れてしまうこともしばしば…)。
どちらもワクチンなので接種後は身体が副反応をおこして、犬さんによっては具合が悪くなってしまう子いるみたいです。なのであんまりいっぺんに複数の抗体を接種すると、どのワクチンに反応しているのか分からなくなってしまったり、抗体同士が良くない影響を与え合ったりしてしまうことも考えられます。
混合ワクチンで予防できる感染症
混合ワクチンでは複数の感染症の抗体を作ります。中でも致死率が高い感染症のワクチンは「コアワクチン」、他には犬さんの生活している環境などによって感染が疑われる病気のワクチンは「ノンコアワクチン」と呼ばれています。
コアワクチンで予防できる感染症
コアワクチンは次のウイルスによる感染症の予防を目的にしています。この感染症は致死率や感染力が強いため特にワクチン接種を推奨されているみたいです。
- 犬ジステンパーウイルス
- 犬パルボウイルス
- 犬アデノウイルス
感染経路としては、すでに感染している犬さんや野生の動物さんのウンチや吐いたもの、また口や鼻、涙などの分泌物、他にも咳やクシャミで飛ぶ飛沫からも感染するみたいです!
ノンコアワクチンで予防できる感染症
先に紹介したコアワクチンよりは比較的感染リスクが低いと言われている感染症の予防ワクチンがノンコアワクチンとして用意されています。
- 犬パラインフルエンザウイルス
- レプトスピラ症
- ボルデテラ・ブロンキセプチカ
- 犬コロナウイルス
こちらも主な感染源は、他の犬さんや野生の動物さんの排せつ物や分泌物などを口にすることにあるみたいです。
レプトスピラ症は川や池などの水辺やその土壌で、水を飲んでしまったり傷口や粘膜についてしまうことで感染してしまうようなのでアウトドアの時には気を付けたほうが良いですね…!
参考:世界小動物獣医師会(WSAVA)「犬と猫のワクチネーションガイドライン」
混合ワクチンの種類
混合ワクチンの種類は、先に書いた「コアワクチン」を主に、その他「ノンコアワクチン」を必要に応じて追加してもらう形になります。
混合ワクチンの種類は扱っている病院さんによって数が違うみたいなので通っている病院に相談のうえで何種にするかは決めたほうが良いですね。
僕の場合は「8種混合ワクチン」を打ってもらっています。
参考にしたNPO法人ConoasSの「ワンちゃんのワクチンについて」ページには5種混合ワクチンから9種混合ワクチンまで書かれていましたが、他の病院さんのサイトでは10種混合ワクチンを扱っているところもあったり、農林水産省の「その他の予防注射の種類」の資料には11種混合ワクチンまで載っていました。
参考:NPO法人ConoasS「ワンちゃんのワクチンについて」
参考:農林水産省「その他の予防注射の種類」
どの混合ワクチンが必要かは、お医者さんに普段の生活範囲やどういった環境にいるかなどを伝えて適切なものを見つけてもらうのがいいと思います!
混合ワクチンの種類ごとの値段
混合ワクチンの種類ごとの値段を調べてみたところ、病院さんによって金額はまちまちでした。
ただ大きな値段の差はないみたいで、大体5,000円~10,000円、目安としては何種混合かによって「混ぜるワクチンの数×1,000円」くらいが目安になるかなと思います。
例)8種混合→8種×1,000円=8,000円くらい
参考に僕の場合の金額を書かせてもらいますね。
柴犬イエティ:8種混合ワクチンの金額
▼対象の感染症
- 犬ジステンバー
- 犬伝染性肝炎
- 犬アデノウイルス2型感染症
- 犬パラインフルエンザウイルス感染症
- 犬パルボウイルス感染症
- 犬コロナウイルス感染症
- 犬レプトスピラ感染症(カニコーラ型・イクテロヘモラジー型)の予防
上記ワクチン | 8,800円 |
診察費用 | 1,100円 |
爪切り | 700円 |
合計+消費税 | 10,670円 |
…爪切りは必須じゃありません、あくまでも僕の場合です!
混合ワクチンを打たないでいると考えられる問題
狂犬病ワクチンは狂犬病が致死率が高く、また人間さんにも感染する病気なので僕たち犬は毎年のワクチン接種を義務化されています。
混合ワクチンに関しては接種は義務化はされていませんが、致死率が高い病気の感染予防も考えるとせめてコアワクチンだけでも接種しておいたほうが安心ですね。
普段のお散歩で何気なくやっている「クン活」や、他の犬さんとの遊びの中で感染してしまう、もしかすると感染させてしまう恐れもあります。
犬ジステンバーウイルスの場合
例えばコアワクチンで予防ができる「犬ジステンバーウイルス」はとても感染力が強い病気の一つで、特に子犬さんや老犬さんにとっては命を危険にさらす病気になります。
感染経路は、他の犬さんとの交流やお散歩でのクン活、お散歩後に自分の足を舐めることなど、普段の何気ない行動で感染する可能性もあるので、ご主人に気を付けてもらうだけでは防ぐのはちょっと厳しいかもしれません。
感染してしまうと初期症状としては食欲不振になったり咳やクシャミが出ること、その後鼻水や目ヤニが出るようになり、元気もなくなります。
悪化してくると下痢や嘔吐、ウンチに血が混ざってしまったりして、神経を通じてジステンバーウイルスが脳まで回ってしまうと異常行動や痙攣、マヒなどを起こして最悪の場合は死に至るようです…!
犬ジステンバーの治療薬はありません
感染してしまった場合、犬ジステンバーを含むウイルス性の病気はそれ自体の治療薬はないらしく、二次感染を防ぐために隔離して、脱水症状にならないように水分や栄養を点滴などで補給したり、抗生物質や整腸剤の投与などをしながら身体の回復を支持することが主な治療法になります。
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混合ワクチンを打つことで起こる副反応
混合ワクチンを接種することで、これまでに紹介した各種感染症を引き起こすウイルスの抗体を身体が作ります。その時にいろいろな「副反応」と呼ばれることがあって、犬さんによっては体調を崩してしまう子もいるようです。
僕の場合はあまり大きな副反応はなくご主人もあまり心配をしたことがないですが、中にはグッタリしてしまったり、吐いてしまう子もいるみたいなので注意してあげてくださいね。
混合ワクチンの副反応は48時間以内
犬さんによって個体差があるので正確にはわかりませんが、インターネットで情報を調べる限りでは、混合ワクチンの副反応が出る場合はだいたい48時間以内だそうです。
特に注射をして数時間は副反応が出やすいので、激しい運動や興奮するようなこと、暑い日や長時間の外出などは避けて、お家で安静に出来るようにしてください。
混合ワクチンの注射は朝早めに接種して、夕ん歩は普段よりものんびり短めのほうが良いですね。
混合ワクチンは毎年打ったほうが良い?
僕の場合は毎年混合ワクチンを打っています!
ワクチンの種類によっては毎年打つ必要がないものもあったりもするので、1年間の生活を見返してみて、ワクチンの種類の変更が必要になるかもしれません。
なのでコアワクチンは毎年接種して、他のノンコアワクチンに関してはお医者さんと相談して接種する・しないを決めるほうが良いですね。
ただ、やっぱりコアワクチンだけでも年に1回は打っておいたほうが安心ではあります。
最近ではキャンプを始めた犬さんも多いと思うので、そうなると「今年はもう混合ワクチンを打ったから」と言っても、キャンプに行く前に追加でノンコアワクチンの接種をしておくなどの予防をしておいたほうが思わぬトラブルを避けることができそうです。
まとめ
僕は毎年7月に混合ワクチンを打つことにしていますが、あくまでも予防として、旅行や引越しで犬さんが過ごす環境が変わる時や年齢や流行りなども考慮して、柔軟に混合ワクチンの接種ができると安心です。
注射が大嫌いでいっつも大騒ぎしてしまう僕ですが、感染症にかかってしまうとご主人が心配するだけでなく、大好きなお出かけもできなくなって、おいしいごはんも食べることができなくなるので、ほんの一瞬我慢して注射をしてもらいたいと思います!
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